最近のトラックバック

無料ブログはココログ

大切な時間

  • ほとんど誰も
    一緒に歩いた道

« この道の向こう側 | トップページ | 夜祭 »

2005/07/13

間に合ったかも・・・しれない

ターミナルの患者さん。
腫瘍が頭の中に散在してます。

だんだんレベルが落ちてきています。
最近、血中酸素濃度が低いのに気づき、低くなりすぎると全体的に反応が悪くなってしまいます。だから一生懸命酸素の供給がしやすいように胸郭の可動性を確保し続けました。そして、表情が出やすいように、頚部から顔面の筋の可動性を維持するように働きかけてきたつもりでした。

今日、病室を訪ねると、娘さんがこられていて涙を流しておられます。
せっかくなので、二人の時間を大切にしてもらおうと帰ろうとすると、娘さんが話しかけてきます。

「今日は、話が出来たんです。とても状態がいいみたいですね。」

いいのは、娘さんがたずねてきたからなのかもしれないと思いながら対応します。

「今日、来てとてもうよかったです。」

いえ、また来てください。この人は、ずっと足音がすると、人を探しておられたんですよ。
きっと、家族が来てくれるのを待っていたのだと思います。

「また、きます。」

はい、宜しくお願いいたします。


後で、もう一度、患者さんのところに行きました。

今日はよかったですね。娘さんがこられて。

「はい、よかったです」

精一杯の笑顔を作ってくれました。


今までやってきたこと、もしかすると、間違いではなかったのかもしれません。
これ以上のことも出来たのかもしれないけれど、
それでも、考えてしてきたことは、無駄ではなかったかもしれないと、
してきたことは、無駄ではなく、この命が輝いているのを手伝うのに、少しだけ間に合ったのかもしれないと思える時間でした。

« この道の向こう側 | トップページ | 夜祭 »

仕事」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 間に合ったかも・・・しれない:

« この道の向こう側 | トップページ | 夜祭 »