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大切な時間

  • ほとんど誰も
    一緒に歩いた道

2006/10/06

拒絶

Scan10390ある日、テレビを見ていたらふと目に飛び込んできた絵。

石田徹也という画家の絵だった。

彼の描く絵はどれも奇妙に見えるものばかりかもしれないけど、彼の描く人物の目がすごく気になって、遺作集を手に入れた。

彼の描く人の目は、何かを拒絶し諦めているかのように見えた。

現実も
過去も
未来も
悲しみも
苦しみも
楽しさも
悲しさも
理解することも
理解されることも

そして、全てを拒絶している自分自身さえも

拒絶しているかのような目。

もし拒絶していることさえ拒絶するのであれば、全て受け入れるしかないのかもしれない。

この絵を描く人がどんな人であったのか、強烈な興味をもった。

だけど、彼はもういない。

2006/02/11

博士の愛した数式

中学校の時、数学の塾に通っていました。
塾といっても個人的なもので、昔数学の先生をされていた人が週に1度人を集めて数学を教えていたところに参加しているといった感じでした。
たぶん、子供がお好きだったのだと思います。
数学の時間が終わりに近づくと、その日のまとめのような、簡単なテストが毎回ありました。
それが終わればお茶の時間。
先生の奥さんがお茶とお菓子を準備してくれています。

みんなより早く終われば、問題を解いている友人たちをみながらゆっくりお菓子を食べて時間を過ごすし、できなければみんなお茶を飲んでいるときに、一生懸命問題ととっくみあい。

そんな時間が好きでした。

高校にはいると、数学の点数がよかったというだけで、ほかの教科はぼろぼろなのに理系の進学クラスで勉強することに。
微分や積分、なんのためになるのかはわからないけど、クイズを楽しむように勉強していたような気がします。

この本を読み終えて、
数字のおもしろさや、優しい気持ち。
色々なことを思い出しました。

映画、どうしようかな。
観にいってみようかな・・・・

2006/01/21

乙一の小説

「暗黒童話」
「天帝妖狐」
「暗い所で待ち合わせ」

読みました。
勢いで読んでますね。

結局、一番とくいなパターンは視点を変化させるということを意識的に強く押し出して物語をすすめて行くという手法なのでしょうね。

主人公かそこに近い人たちは、産まれ持って社会になじめないか、中途障害(視覚など)によって社会になじめなくなっている人たち。
つまり、孤立しがちな人たち。
その人たちが懸命に自分の居場所を作ろうとしている。
それは必ずしもうまくいかない。だから切なくなる。

という基本的なパターンを持っている様子。

それがわかったからといって、作品の面白さが無くなるわけではないのが、乙一らしいのかもしれないですね。
孤独感の描写の上手さ。これが僕をひきつける要因になっているようです。

人が沢山いる所にいるから孤独が無い訳ではなくて、
人がいないところにいるから孤独な訳でもなくて。

たぶん、たった一人でも理解してくれる人がいたのなら
もしかしたら人は少しだけ救われるのかもしれないというようなメッセージ。
それが、すべての作品に共通してあるような気がするのは僕一人でしょうか?

2006/01/19

「平面いぬ。」 乙一

相変わらず、乙一、はまってます。
平面いぬ 読み終わりました。
短篇集です。分野は、ファンタジーホラーだそうです。
4つの作品が入っています。
どれもこれも良かったのですが、
「はじめ」
という物語が、最もひかれます。

読んでいるうちに、不安を感じるように意図されているような作品です。読み進んで行くとそれが安心感へと変わり優しい気持ちになれます。

うつしよは夢 夜の夢こそまこと

夢でも幸せなら、良いのかもしれないです。
夢でも、それが肌で感じられるほど現実感があれば、夢を見ている人にとっては現実といってもいいのだと、そんな事を・・・ね

あまり書くとこれから読む人がいたら面白くなくなってしまうから・・・

それにしても、まだ、この作家の長編に手を出していません。
ちょっとした期待感があります。

2006/01/17

乙一 にハマル

goth「GOTH 夜の章」から、

「GOTH 僕の章」
「死にぞこないの青」
「きみにしか聞こえない」
と読みました。

独特ですね。
とても鋭利な感受性という刃物で主人公の精神を切り取って見せてくるような生々しさがあります。
最初は、「きみにしか聞こえない」ぐらいが軽くて良いのかも・・・
ただ、綺麗なところも汚いところも満遍なく切り取って見せようとするのは「死にぞこないの青」と「GOTH」でしょうか。

ちょっと、はまります。
この人の作品、すべて読んで見たくなりました。

ところで、このオビ。
ネガティブキャンペーンって・・・(笑)

2006/01/03

「GOTH」  乙一

誰にでも薦められる本ではないかも・・・・

だけど、共感してしまいました。
心の中には闇があるものだと思っていました。
時折、ただただ明るい人間を見てしまうと、実は、闇を持っている人間なんて少ないのではないかと不安に思ったこともあります。

だけど、この作者の書くこの作品。
それがまだこうして一定の評価を得ているということは、そういうことなんでしょう。

誰に共感したかまでは・・・・書けないかぁ。

2005/12/16

書籍「考える細胞 ニューロン」

20051216a
これ、かなり良いです。
もともと文系の研究者が神経科学の分野に転身してかかれたものです。そのため、何より読みやすい!
それから、強烈に研究者達の権威主義を批判しています。それも、歴史的にどのような発展をしてきたかという面では興味深いです。
人に脳の可塑性のことを説明するときにこんなふうに話せばわかりやすく興味も引きやすいだろうというモデルになるような気もします。

始めの方に、ゾウリムシ(単細胞生物)も学習すると言う実験の話が出ています。
細胞単位でも学習が起こりうるということ、これは僕は初耳でした。
同業者の人のみならず、普通に読んでも脳に興味のある方であれば違和感なく読めるものだと思います。

かなりお勧めです。

2005/08/21

湾岸ミッドナイト 32

いや、ちょっと面白いです。
チューナーが2人で会話しているシーンがあるのですが・・・
以下42ページからの引用です。

A「スタビリティー・・・つまり安定性だろ」
 「チューンドカーにこそそれは大事なコトと思ってたのヨ」
 「ノーマルでバランスのとれたよくまがる車は実はそれが限界」
 「パワーを乗せたらまずメタメタ  踏めない車だ」
 「だるくていい、曲がんなくていい とにかく愚直にまっすぐ走れと」
 「外乱に左右されない それが安定性だろう・・・て」
 「そうなるとやっぱベンツが一番か」
 「なんどあの車体にL28改を乗せようと思ったか(笑)」
 「あとはGT-Rに代表される 4WD系か・・・」
 「昔の人間にゃ 夢のような話だナ 路面を離さない 岩のような安定性は」
 「でもさ、あるとき思ったわけヨ」
 「スタビリティーって ただ 岩のような 安定感かよ・・て」
 「路面からの離れ(ブレ)は 本当にダメかよ・・」
 「波にあおられた船が 元に戻ろうとする あのすわり」
 「あれこそがスタビリティー 安定性だろうて」
B「いいますよね・・ いい船ほど波をうけて いなす だから転覆しない」
 「あのZは そうなると」
A「わかんねぇ まだ」
 「ただ本物のスタビリティーは 車体だけでは完結しないよナ」
 「やっぱりエンジンありきだろ・・」

引用ここまで。

さて、何に面白がっているのかというと、

これ、人の体の動きと同じことを言っているようなんですね。
安定性を重視していくと人は返って不安定な動きしか出来なくなる。柔軟に重心が移動してそれを支えるから安定しているわけです。
で、仕事ではずっとそのことを考えているわけですが、まったく同じようなことを車のチューンという話の中で展開しているのを見てちょっと面白く感じたのです。

興味のある方はちょっと読んでみると面白いかも。